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グラフィックレコーディングとは?例で分かりやすく紹介

2020.08.31
株式会社インテージクオリス リサーチ&インサイト部 グラフィックレコーダー 泉山 清佳

グラフィックレコーディングとは議論を絵で記録する手法

最近、セミナーや講演会やSNSで「グラフィックレコーディング」「グラレコ」
「ビジュアルシンキング」
といった、絵でリアルタイムで記録されたものを
ご覧になる機会が増えているかもしれません。

グラフィックレコーディングとは、言葉の通り
グラフィック(絵)で、レコーディング(記録)する手法で、
ニュース番組や、著名人が活用するようになり始め、
最近ビジネススキルとしても注目度が高まっているようです。

(グラフィックレコーディングについてはリサーチサービスにも掲載しています)

グラフィックレコーディングは、以下のような効果があると言われています。

  • 議論や対話をグラフィックを使って整理することができる
  • 可視化されたものを見て議論することで、参加者の認識や理解度をそろえることができる
  • 全体像をつかむのに役立ち、目的を見失わず議論を進めることができる

本当は違うものを同じ言葉で表現することがあり、
その認識がずれていることに気づかないまま議論や対話が進んでしまった時に
判断を違えてしまうことがあるかもしれません。

しかし、議論やインタビュー内容をグラフィックを使って可視化することで、
参加者同士の認識・理解度を揃え、次の一手を議論するのに役立ちます。

例えば・・・インタビューの発言録(文章)に残る「おいしい!」の言葉。

ただ、「おいしい!」の中には、

の時と

の時がありませんか?

文字に残すと、どちらも「おいしい!」だったりします。

どっちの「おいしい!」がよりおいしかったのか。

それ、グラフィックレコーディングで記録できます。

グラフィックレコーディングの活用

例1 インタビューの記録として

対象者が話をしている表情、「このくらいの大きさ」で「こんな感じで」
といったジェスチャーをグラフィックで記録することで、インタビューの
空気感を含め記録しておくことができます。

リアルタイムで記録をするので、途中参加の方に共有する時も
パッと見て理解してもらえます。

インタビュー後そのままお持ち帰りいただけるので、
当日中に社内報告がある時にもご活用いただけます。

また、絵があることで記憶にも残りやすく、時間がたった後でも
「あの時のあれ」の話でメンバーが同じものを想起するのにも役立ちます。

●「経験」を深掘りするインタビューの例

1枚の絵になっていることで、一連の体験として、感情の変化や
その背景がすっと入ってくるので、対象者への共感が深まります。

●コンセプトや商品などの評価をするインタビューの例

その評価がどのような表情で話されたのか、インタビューの空気感や、
評価の背後にある気持ちを、参加者以外にも共有しやすくなります。

例2 ワークショップの議論活性化として

目的をベースに議論を可視化していくので、途中で話が脱線しても
目的を見失わずに議論を進めることができます。

●未来洞察ワークショップの例

テーマ:「10年後の日本」

1回目のワークショップのグラフィックレコーディングを元に、
振り返りと新規事業のアイディエーションを行いました。

発言量も可視化されるので、発言の少ない人を促すこともでき、
全員の参加を促すことにも有効です。

他のグループの様子をチラッと見てみることが難しくなった
オンラインワークショップでも、グラフィックレコーディングは、
そのチラ見を可能にします。

ワークショップ中に議論が停滞した時も、
グラフィックレコーディングが振り返りと刺激に活用できます。

インテージクオリスでは、既存のリサーチサービスに
グラフィックレコーディングを追加することで
定性調査をよりよいものに革新していきます。

グラフィックレコーディング デモ動画

グラフィックレコーディングで議論や対話を可視化

グラフィックレコーディングでは絵や図を使って、参加者の発言や頭の中にあるイメージを可視化し、アイディア出しや議論の整理を行うことができます。ワークショップ等で一度グラフィックレコーディングを試してみてはいかがでしょうか。インテージクオリスでは課題やテーマに合わせたワークショップの企画から運営、グラフィックレコーディングの実施を承っております。お気軽にお問い合わせください!

グラフィックレコーディングについてのお問い合わせはコチラ

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