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ワークショップが進化する。オンライン・ワークショップの新デジタルツール「DIGI-LAS」のご紹介

2020.11.26

 弊社では、株式会社エクォス・リサーチ様と共同で、オンライン・ワークショップツール「DIGI-LAS」を開発しました。その機能の一部を、ご紹介します。

オンライン・ワークショップシステム「DIGI-LAS」開発の背景

 ワークショップと聞くと、教育・研修などのシーンを思い浮かべる人は多いと思います。定性調査においても、ワークショップは、時にはプロジェクト関係者を集めて、あるいは一般生活者を交えて、互いに創造力を働かせ、発想を膨らませることで、課題発見、アイディア創出、施策立案などの目的で行われます。当社でも、商品・サービス開発につなげる「共創未来会議」などのワークショップを実施してきました。

 ところが、2020年、新型コロナウイルス感染拡大により、大勢が一つの空間に集まり長時間「密」状態になるワークショップを実施することは難しくなりました。ただ、リアルの会議がオンライン会議に切り替わってノーマルなスタイルとして定着しているように、「オンライン・ワークショップ」が簡単に行えたら、もっと利用機会は増えるはずです。

 既に、オンライン・ワークショップのツールは開発されていました。しかし、海外で開発されたもので日本語非対応のものや、オンライン会議ツールと別のツールを併用する必要があるものなど、簡単に利用できるツールが存在していませんでした。

 さらに、参加するメンバーがお互いに顔が見える、複数の資料を提示し共有できる、ボード上に付箋を貼ってグループワークができる、というように、リアルのワークショップで行うようなことをオンラインでも行いたくても、そのような機能を有したワークショップのツールがありませんでした。

目指したのは、デジタルによって進化したワークショップを実現すること

 そんな現状を打破し、オンライン・ワークショップの機会を広げるために、弊社はもっと便利なツール開発しようと試み、自然言語処理をはじめとする技術を持つ株式会社エクォス・リサーチ様と共同開発プロジェクトを立ち上げました。そして、便利な機能を備えた、使いやすい、新しいオンライン・ワークショップツールとして誕生したのが、「DIGI-LAS」です。

 このツールの開発にあたって私たちが目指したのは、単にリアルなワークショップをオンラインでも行えるようにするだけではなく、デジタル化することでワークショップをもっと進化させることでした。手軽で、かつ進化したワークショップツールを作ることで、商品開発や組織内・教育現場のディスカッションなど、ワークショップの機会はもっと広がると考えました。

ワークショップをデジタル化、オンライン化することのメリット

 そもそも、これまでのように一つの空間に集まるのではなく、ワークショップをデジタル化、オンライン化することで、次のようなメリットが生まれます。

  • どこからでもワークショップに参加できる
  • 手書きの文字ではなく、文字が読みやすい
  • イメージ画像や動画なども簡単に貼れて共有しやすい
  • アイディアフラッシュ、グルーピングなど、チームごとに行ったワークの保存、共有がしやすい
  • 意見・アイディアを音声認識で付箋にしてボードに貼れる
  • 付箋に、いいねボタン、投票機能などをつけることで、参加者の反応を「見える化」できる
  • 作成した付箋を、テキスト解析により、意味が近いものを集めたり、遠いものを遠くに配置したりするなど、簡単にグループ化・構造化できる
  • ワークショップの議論を解析して、頻出ワードランキングを出したり、ワードクラウドを作ったり、関連する画像を呈示したりして、さらなる発想を促すことができる

オンライン・ワークショップツール「DIGI-LAS」 のご紹介

 では、今回弊社が、株式会社エクォス・リサーチ様と共同開発したオンライン・ワークショップツール「DIGI-LAS」の機能の一部を、ご紹介します。

  (1)メインルームとサブルームの移動

 リアルなワークショップでも、全体でのセッションとチームごとのセッションがあるように、「DIGI-LAS」には参加者全体でコミュニケーション・情報共有ができる「メインルーム」と、少人数のチームに分かれて議論ができる「サブルーム」が設定されており、画面上のボタン操作で両ルームの行き来が簡単にできます。

メインルームの画面(社内の自主WSより)

 メインルームは、全員が集まる場であり、ファシリテーターが参加者に説明したり、チーム単位の作業後に全体発表をするときに使います。ビデオチャット機能があり、参加者全員の顔を一度に表示することも可能です。画面の下に、ファシリテーターと各チームの参加メンバーの映像が表示されます。

 メインルーム画面の右上に、「サブルームへ行く」と表示されたボタンがあり、参加者はこのボタンをクリックすれば、各チームごとに用意されたサブルームに移動できます。

サブルームの画面(社内の自主WSより)

 サブルームでは、あらかじめ設定したチーム単位で、ディスカッションをします。各チームのメンバーは、自分のチームのサブルームに移動できますが、他のチームのサブルームには移動できません。一方、ファシリテーターおよび見学者(調査ご依頼元のお客様、調査の関係者、スタッフ)は、それぞれのチームのサブルームに入って、ディスカッションの様子を自由に見ることができます。

 サブルームでのディスカッションを終えて、再び全体のセッションに戻る場合は、画面左上の「メインルームへ行く」をクリックすれば、メインルームに戻ることができます。

  (2)デジタル付箋

 サブルームでは、デジタル付箋の機能があり、ペンで付箋に書いてホワイトボードや模造紙に貼るように、画面上のボードに付箋を作って貼ることができます。この時、チーム内のメンバー一人一人の付箋が自動的に色分けされるため、作った付箋が誰のものか簡単に識別することができます。ボードに貼った付箋は自由に位置を動かしたりグルーピングをすることができます。

  (3)複数のボード設定

 サブルームでは、複数のボード設定ができ、ワークショップの進行に合わせて、それぞれのセッションごとに、異なるテーマをつけて用意することができます。サブルーム画面の左側に、各セッションのボードが表示されており、そのセッションのボードをクリックすることで使用できます。

  (4)ボードのダウンロード

 ボードでの作業の結果を、そのまま画像(JPG)ファイルにダウンロードして、全体発表時に共有することができます。

  (5)その他、こんな機能も

  • テキストボックス、四角や矢印などのオブジェクト
  • コンセプトシートなどワーク用のテンプレート設定
  • 音声入力(話した言葉が付箋に書きだされる)
  • ボードに、画像や動画、ファイルをボードに貼付・共有
付箋のグループ化や、テキストボックスをつけたり画像を貼ることも自在(社内の自主WSより)

  (6)今後、実装を予定している機能

  • 付箋のいいねボタン、投票機能など参加者の反応の見える化

「DIGI-LAS」動画(抜粋)

 「DIGI-LAS」を使って社内で実施した自主ワークショップの様子を、短い動画にまとめましたのでご覧ください。

2021年1月よりサービス・販売の提供を開始

「DIGI-LAS」は、エクォス・リサーチがシステム開発・運用・保守を担当、インテージクオリスが販売を担当して、2021年よりサービス提供を開始する予定です。

 今後、企業の商品・サービス開発、ブランド構築、ペルソナ研究といったマーケティングの現場で、またその他様々な会議・ディスカッション、教育・研修など、幅広い用途・シーンにおいて、オンライン・ワークショップのツールとしてご利用いただきたいと考えております。

インテージクオリス お問い合わせ担当: 星(ほし)、若井(わかい)

DIGI-LASお問い合わせメールアドレス: digi-las@intage.com

または、以下の弊社Webサイトお問い合わせページより

https://www.intage-qualis.co.jp/contact/index.html

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